【大麻】インディカ vs サティバの違い【画像1枚で解説します】
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次のような疑問に答えます。
「大麻で”インディカ”と”サティバ”の違いを知りたい。長文は読みたくないので、わかりやすく簡潔に教えてください。」
筆者の僕は「タイで大麻ショップ」を経営しています。そして日常的に「インディカとサティバ」を吸っています。本記事で研究データを読み解きつつ、僕の体験談も掲載します。
インディカ vs サティバの違いとは
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上記のとおり。ハイブリッドという種類もあります。
ハイブリッドは「3種類」ある
- インディカ寄りのハイブリッド:リラックス効果が高め
- サティバ寄りのハイブリッド :頭スッキリ効果が高め
- バランスの取れたハイブリッド:双方のメリットがある
大麻ショップでは「3つの分類方法」が定番です。
しかし、この分類には問題があるので、解説します。
大麻の分類方法には、問題がある件
繰り返しですが、下記の分類が定番です。
- インディカ:リラックス効果、痛みの軽減、不眠解消
- サティバ:頭がスッキリ、集中力アップ、元気アップ
- ハイブリッド:インディカとサティバの中間の効果
しかし研究者であり作家として有名な「Ethan Russo氏 (イーサン・ルッソ氏)」は「インディカとサティバの区別は、全くもって意味がない」と主張します。その理由は「品種の違いから、効果は測定できないから」です [1]。
大半の大麻ショップでは「インディカ=リラックス」で「サティバ=集中力アップ」といった売り方をします。しかし正確には「大麻の効果=成分で決まる」なので、品種で分類しても意味がないです。最近は、この考え方が主流です。
大麻の成分と効果を、少し深掘りする
前提条件として、大麻には「2つの成分」があります。
- カンナビノイド:大麻に含まれる化学物質の総称。THCやCBDが有名
- テルペン:大麻に含まれる化学物質で、良い香りがある。香水に使われる
大半の人は「THCが強い=大麻が強い」と判断しますが、それは間違いです。大麻には「アントラージュ効果」があり、要するに「相乗効果のこと」です。THCだけを接種するよりも、同時にCBDやテルペンを摂取することで、全体の効果が高まります。大麻を選ぶ際には、成分に着目することで新たな世界が開きます [2]。
カンナビノイドの成分表
CBD | 酩酊効果なし。痛み解消。不安解消。不眠解消 |
CBG | 酩酊効果なし。食欲アップ。眼圧を下げる効果 |
CBN | 酩酊効果なし。不眠解消。アルツハイマー治療効果 |
CBDA | 酩酊効果なし。抗炎症。不眠解消。乳がん治療効果 |
CBC | 酩酊効果なし。抗菌作用。脳細胞を成長させる |
THC | 酩酊効果あり。落ち着く。幸福感。痛み解消 |
THCA | 酩酊効果なし。抗菌作用。神経保護。不眠解消 |
THCV | 酩酊効果は弱い。食欲抑制。PTSDやアルツハイマー治療 |
THCH | 発見されたばかり。酩酊効果あり。気分向上。痛み解消 |
THCP | 発見されたばかり。酩酊効果がTHCより33倍、強いかも |
THC-O | 発見されたばかり。THCより強く、幻覚効果があるかも |
Delta-6a10a | 発見されたばかり。酩酊効果あり。自信と生産性向上 |
HHC | 発見されたばかり。THCより弱い酩酊効果。エネルギー向上 |
テルペンの成分表
Limonene (リモネン) |
柑橘やシトラスの香り。リラックスや減量効果 |
Myrcene (ミルセン) |
土や森の香り。不眠、抗菌、抗炎症作用あり |
Pinene (ピネン) |
柑橘系パインの香り。抗炎症。喘息にも効果あり |
Linalool (リナロール) |
フローラルな香り。不安解消。ニキビ改善 |
Caryophyllene (カリオフィレン) |
ウッディーな香り。鬱やPTSD改善 |
Carene (カレン) |
甘くて土っぽい香り。骨の成長。認知機能の向上 |
Bisabolol (ビサボロール) |
花の香り。抗菌作用。化合物の吸収を高める |
Borneol (ボルネオール) |
墨の香り。鎮痛効果。不眠解消にも効果あり |
Eucalyptol (シネオール) |
さわやかなメンソールの香り。抗菌、鎮痛 |
Terpineol (テルピネオール) |
花のフルーティーな香り。癌の治療効果 |
Cineole (シネオール) |
すっきりミントの香り。抗菌、抗炎症の効果 |
Humulene (フムレン) |
ホップの香り。癌の治療。食欲の抑制効果 |
上記は、様々な情報ソースから引用しました。
参考までに、下記がテルペンの「沸点」となります。
テルペンの沸点(=この温度を超えないことが推奨)
Limonene (リモネン) | 156℃ |
Myrcene (ミルセン) | 167℃ |
Pinene (ピネン) | 156℃ |
Linalool (リナロール) | 198℃ |
Caryophyllene (カリオフィレン) | 130℃ |
Carene (カレン) | 170℃ |
Bisabolol (ビサボロール) | 153℃ |
Borneol (ボルネオール) | 210℃ |
Eucalyptol (シネオール) | 176℃ |
Terpineol (テルピネオール) | 50℃ |
Cineole (シネオール) | 176℃ |
Humulene (フムレン) | 125℃ |
例えば「カリオフィレン ( = 鬱やPTSDの改善) 」を狙って吸いたいなら、温度は「130℃ 以下」が推奨です。しかしTHCの沸点が「157℃」なので、130℃で吸っている場合は、THCが排出されません。なので酩酊効果も起こりません。
こういった場合は、例えば最初は「130℃」でスタートして、まずはカリオフィレンを楽しみます。その後に温度を上げてTHCを楽しむことも可能です。また温度を上げる際には「180℃ 以上」がオススメです。理由は「180℃ = CBDの沸点」であり、この温度を超えることでCBDも摂取できます [3]。
どのように、大麻を選ぶべきか?
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大麻を選ぶには、3つの方法があります。
- その①:気分で選ぶ
- その②:香りで選ぶ
- その③:目的で選ぶ
気分で選ぶ場合は、シンプルに「リラックスを求める=インディカ系」で「楽しさを求める=サティバ系」で良いと思います。初心者なら、これで問題なし。
香りで選ぶ場合は、シンプルに「自分が好む香り」を選んだらOKです。経験から思うことですが、好きな香りの大麻を選ぶことで、自分が欲しかった効果を得られることが多いです。人間の嗅覚は、わりと性能が高いです。
大麻を「目的」から選ぶ方法
目的別で、オススメな大麻をまとめます。
睡眠 | Blackberry Kush、Master Kush、Purple Punch |
SEX | Rainbow、Trainwreck、Watermelon Zkittlez |
創造性 | Lemon Berry Candy OG、Blue Dream、Berberry Cheesecake |
エナジー | Pineapple Express、Green Crack、Sour Diesel |
ストレス | Strawberry Banana、Wedding Cake、Lava Cake |
食欲増進 | Ice Cream、Cherry Pie、Black Diamond |
初心者用 | Northern Lights、Blueberry、Blue Dream |
上記は「Budtender Listicle」から引用しました。他にもツールがあり「Leafly - Browse Weed Strains」のページでは、目的別に大麻を探すことができます。とはいえ、大麻の効果は「人によって異なる」なので、あくまで参考程度にどうぞ。
大麻の「吸い方」も重要です
多くの人は「ジョイント」で大麻を吸います。
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しかしジョイントで吸う場合は「肺へのダメージ」が大きく、かつ「紙が焦げる際の有害物質」も発生します。このようなデメリットが、大麻の味を損ないます。味わって大麻を楽しみたい方は「ベポライザー」がオススメです。詳しい内容は「大麻には”3つの吸い方”があります」の記事に書きました。
というわけで以上です。 読んでいただきまして、ありがとうございます😌🙇♂️
[1]: The Cannabis sativa Versus Cannabis indica Debate: An Interview with Ethan Russo, MD
[2]: The entourage effect: How cannabis compounds may be working together
[3]: Want the most from your cannabis terpenes? Temperature matters
[カンナビノイド情報の引用元]:
The scientific trends of cannabinoid research / What are Cannabinoids: Their Benefits, Side Effects, & More / Your guide to the hottest hemp cannabinoids
[テルペン情報の引用元]: Terpenes And Marijuana: Everything You Need To Know / Cannabis Terpenes Effects Guide: Complete List & Chart / 15 terpenes in cannabis explained [Updated 2023]
※PS:普段の思考やビジネス戦略は「積み上げメルマガ」から発信しています。