仮想通貨のニュースまとめ【2021年10月〜11月/時代の流れを読む】
こんにちは、マナブです。
本日は「仮想通貨のニュースまとめ」をします。
本記事の狙いについて
結論は「大局観の理解に繋がること」です。
ニュースには、下記のとおり2パターンがあります。
- その①:木の幹 [ミキ] (=大きな流れ)
- その②:木の枝 [エダ] (=小さな流れ)
本記事では「木の幹 (ミキ) 」にフォーカスします。
木の枝にフォーカスしてもいいのですが、それだと数が膨大です。多くの人の時間は限られていますので、大局観を学びつつ、時代の「方向性」を理解しましょう。
約10分ほどで読めますので、時間投下の価値はあるはず。
それではさっそく、始めていきます。
※本記事は「チャプター4つ」と「10本の記事」で構成されています。先に目次を見ておくと、理解しやすくなるはず。下記が目次となります。
チャプター1:巨人の動きを観察する
- (1) ビットコインの先物ETFが承認された
- (2) Facebookが「メタ社」に社名を変更
- (3) SNS大手がクリプト統合に向けて行動中
- (4) ビットコインシティが誕生(完全無税)
チャプター2:巨大ベンチャーの動き
- (5) Crypto.comがスタジアムの名前を購入
- (6) ConstitutionDAOが史上最速クラファン
チャプター3:巨大チェーンの戦い
- (7) イーサのガス代戦争が勃発+Avalanche
- (8) アクシーが「独自チェーン」を実装した
チャプター4:NFT市場の大きな流れ
- (9) コインベースがNFTマーケットを発表
- (10) セレブがBAYCを購入+担保資産の話
それでは、さっそく始めていきましょう(`・ω・´)ゞ
チャプター1:巨人の動きを観察する
それでは、まずは「巨人の動き」から見ていきましょう。
(1) ビットコインの先物ETFが承認された
ご存知の方も多いと思いますが、ビッグニュースです。
- 2021年10月19日に「プロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジーETF [BITO]」が承認されました。米国初のビットコイン先物ETFです。
- 2021年10月22日には、米国で2番目となる「バルキリー・ビットコイン・ストラテジーETF [BTF]」が承認されました。
なお、現状は「ビットコインの先物ETF」である点に注意ください。現物ETFは、理由は不明ですが、まだ承認されていません。
ビットコインのETFが承認されるメリットとは
- その①:大きなお金が流入してくる
- その②:税制面でのメリットがある
上記のとおり。まず「その①」に関してですが、株式市場の投資家が流入する可能性が高まりますよね。
例えば僕はシンガポールで資産運用をしているのですが、ぶっちゃけ資金の移動が面倒です。国境を超えた資金移動だと、手間もあるし、手数料もあるし、大変なんですよね。
しかし証券会社の口座内で「ビットコインETF」を買えるなら、めちゃくちゃ便利だなと思います。かつハッキングリスクもなくなりますので、大きなメリットです。
続いて「その②:税制面でのメリット」ですが、ここは日本を例にすると、税金が下がる場合があります。現状の仮想通貨は「雑所得」に分類され、最大で「55%」も課税されます。日本は、かなり高い税率ですね。
しかし「ビットコインETF」が出てきたら、そこに投資することで「金融所得」になりますので、税率は「一律20%」になります。大きなメリットですね。
»参考:米国でビットコイン先物ETFが上場 - Yahooニュース
(2) Facebookが「メタ社」に社名を変更
続いては「Facebook社の社名変更」です。
Facebook社はメタバースに注力するために、社名を「Meta」に変更しました。またメタバース構築に「1兆ドル」を投資することを発表しており、大きな勝負に出ています。
個人的に気になった「2つ」のこと
- その①:QuestなどではFacebookアカウントの統合が不要になる
- その②:プレゼンにおいて「Composability」の単語を使っている
まず「その①」ですが、これは「巨大な転換」ですよね。
今までのFacebookは、自社がプラットフォームを支配して、個人情報を抜きまくり、そして広告マーケットを支配する、といった方針だったはずです。ちょっと言葉が悪いかもですが、世の中からは、このように思われていたはずです。
しかしQuest(=Facebook社が開発するVRデバイス)では、Facebookアカウントとの統合が不要になり、つまり「オープンな場所を作っていく」という意思の現れだと思います。ここは評価ポイントだと思っています。
続いて「その②:プレゼンの話」ですが、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は「Composabilityの重要性」を語っています。下記の動画です。
※めちゃくちゃ長い&英語なので、興味ある方だけどうぞ。別に動画を見なくても、これ以降の記事は理解できます。
Composabilityを日本語に訳すと、それは「組み立てる可能性」です。よく分からんですよね。要するに「レゴブロック」と思ったらOKです。
現在のクリプトマーケットでは「Composability」が重要視されており、同時に「マネー・レゴ」という言葉があります。複数のアプリケーションが組み合わさり、そして双方の価値を高める。こういった世界観です。
このワードを「マーク・ザッカーバーグ氏」が言及したので、海外では評価されていました ( ※情報ソースを忘れました🙇️ )。 こういった世界観をCEOが理解しており、そこに向けて動くことは重要だと思います。これからの「Meta社」の動きに注目です。
大きな「波」が発生した
Meta社の動きから、各地に波が起こりました。
まず「アディダス」がメタバース空間に進出し、ナイキも「メタバース&デジタルファッション」の領域に参入です。
さらにMixiは「NFT事業開発」への参入を発表しており、海外の「Dapper Labs社」と提携しました。Dapper Labs社の詳細は「過去の記事」で解説しています。あとは、日本のIT大手の「グリー」もメタバースに参入すると宣言しました。
(3) SNS大手がクリプト統合に向けて行動中
続いては、下記の3社が登場します。
- Discord
- Reddit(※海外の巨大掲示板)
上記の3社が、本格的に「クリプト領域」に参入すると発表しています。
Twitter社は以前から宣言していますが、2021年11月には「クリプトチームを作っている」と発表しています。Twitter社のCEOである「ジャック・ドーシー氏」は、ビットコインが大好きなので、今後にも期待です。
Discord
続いてDiscordは「NFTの発行機能を作っている」とツイートしました。そしたらツイートが炎上してしまい、、現状は「いったん停止」となっています。
炎上した理由は「古参のゲーマー達が反対した為」です。 しかし謎ですよね。クリプトが発達したらゲーマーの収入が上がり、かつ社会的地位も上がるはずです。しかし多くのゲーマーが反対しており、謎だなと思います。
※ここについて詳しくは「ゲームでご飯を食べる為に、今から知っておくべきこと」で解説しています。
Reddit(※海外の巨大掲示板)
Redditとは、海外の2chのようなサイトです。
しかし2chよりも遥かに質が高く、投資家からも評価されています。
このRedditが「トークンを発行する」と宣言しています。これは、めちゃくちゃ素晴らしいことです。言うならば、Wikipediaコインとかにも近いです。
今まではWikipediaを編集しても、収益は0円でした。しかし、そこにコインが発行され、価値を持つことで、それが編集者に還元されます。これを「トークンエコノミー」と呼びまして、今後の世界で発展するはず。
多くの掲示板やWebサービスも、トークンを発行してくると思います。先を進んでいる「Reddit」の動きに注目ですね。
※Wikipediaコインは、実際には存在しません。分かりやすい例え話として使いました。
※トークンエコノミーの詳細は「本日は”仮想通貨 × ランサーズ”の世界を紹介します」という記事を読むと、理解できると思います。
(4) ビットコインシティが誕生(完全無税)
続いては「エルサルバドル」のニュースです。
国自体は「メキシコの少し南」に位置するのですが、すごい国です。
まずビットコインを法定通貨した国で、さらに最近は「ビットコイン・シティ」の構想を発表しました。
ビットコイン・シティが生まれる話😌
— manabu.nft (@manabubannai) November 22, 2021
・エルサルバドルが、ビットコインシティを開発
・エルサルバドルの法定通貨は、ビットコイン
・ビットコインシティは、所得税などが完全無税
・債権も発行予定で、利回りは146%と述べた
利回りはBTCの価格次第ですが、大きな変化ですhttps://t.co/NhPCJe1n6N
なお、国の債権もビットコインで売っており、スゴいですよね笑。ここまで実行できるリーダーは、普通に素晴らしいと思います。
なお、ビットコインシティという発想は、そこまで「馬鹿げている」とも言えないはずです。というのも、最近は「マイアミ市がコイン発行」をしたり、あとはニューヨークが「ニューヨーク・シティコイン」を発行しています。アメリカの州では、こういった動きが始まっている訳ですね。
またイーサリアム創設者のヴィタリック氏は「クリプト・シティ」というブログ記事を公開しつつ、世界的な「クリプト × 国や地域」の例を解説しています。
つまり将来的には、エルサルバドルといった国が「大きな躍進」を遂げる可能性があります。今後も、こういった国や地域が増えてくると思います。
チャプター2:巨大ベンチャーの動き
続いては「巨大ベンチャー」に視点を動かします。先ほどに紹介した「巨人達」よりは小さいですが、とはいえ「無視できなほどの大きさ」だと思います。
(5) Crypto.comがスタジアムの名前を購入
Crypto.comという取引所が「ステープルズ・センター」の名前を購入しました。
ステープルズ・センターとは、アメリカのNBAで有名なスタジアムであり、1999年にオープンしました。 このスタジアムの名前が「Crypto.com アリーナ」に変わります。ネーミングライツの価格は「7億ドル=約800億円」と言われています。
※このニュースは「次のニュース」にも関連するので、いったん先に進みます。
(6) ConstitutionDAOが史上最速クラファン
ConstitutionDAOという組織が、史上最大&最速のクラファンをしました。
ConstitutionDAOとは、アメリカ憲法のNFTを購入する為に作られたDAOです。DAOとは要するに、分散型のコミュニティです。DAOについて詳しくは「DAOを理解する為の完全ガイド」をどうぞ。
集めた金額としては、1週間で「$47 million」です。50億円以上。集金はブロックチェーン上で行われ、全員が「イーサ」で支払いをしました。これは、歴史に残るニュースだと思います。
DAOがスポーツチームを買う未来
先ほどに「Crypto.comがスタジアムの名前を買った」とのニュースを紹介しました。ネーミングライツの購入とDAOを組み合わせて考えると、面白いです。下記です。
- DAOが「大企業」を購入する
- DAOが「スポーツチーム」の購入する
- DAOが「スタジアムの名前」を購入する
まだ先の話かもですが、あり得ると思います。なお、最近では「NBAチームを購入することが目的のDAO」も結成されています。
未来は分かりませんが、分散型の組織で、国境を超えて、巨大な人数を動員できるDAOは、組織として強力になるはずです。
チャプター3:巨大チェーンの戦い
ここからは、すこしサクサク進めます。
世の中には「イーサリアムのチェーン」や「Binanceのチェーン」や「Solanaチェーン」などがありますが、ここの戦いを見ていきます。
(7) イーサのガス代戦争が勃発+Avalanche
ThreeArrowsCapitalというファンドのCEOである「ZhuSu氏」が、2021年11月21日に、下記のツイートをしました。
Yes I have abandoned Ethereum despite supporting it in the past.
— Zhu Su 🔺 (@zhusu) November 21, 2021
Yes Ethereum has abandoned its users despite supporting them in the past.
The idea of sitting around jerking off watching the burn and concocting purity tests, while zero newcomers can afford the chain, is gross.
ちょっと言葉が汚いですが、要するに下記です。
- 私はイーサリアムを支持してきたけど、もう見捨てました
- そしてイーサリアムは、多くのユーザーを見捨てています
- これだけガス代が高いのに動きがなく、私は失望しました
イーサリアムを使った人なら分かると思いますが、ガス代(=手数料)が鬼のように高いですよね。 先日にも僕もイーサリアムで資金移動をしていたのですが、移動だけで6万円くらい飛びました。意味不明です笑。
ガス代が高いことは、悪いことなのか
ここは色々な意見がありますが、ガス代が高いことは、それだけ「信頼されている」とも言えます。
信頼されたイーサの価格があがり、それに伴って「法定通貨建てのイーサのガス代」が高くなっている訳ですよね。ある意味で信頼の証です。
また、イーサリアムがガス代を減らそうと思えば、実は簡単だと思います。ブロックチェーンの「分散性」を犠牲することで、アプデが出来るはず。
しかし「分散性=耐検閲性」はブロックチェーンの「核となるの部分」なので、それが分かっているからイーサリアムは、分散性を犠牲にしないのだと思います。
なお、最近は「レイヤー2」の技術も出てきており、たぶん来年には「ガス代が高すぎる問題」も解決に近づくはずです。ガス代削減について詳しくは「本日は"ゲーム領域"の仮想通貨プロジェクトを紹介」の記事からどうぞ。
補足:Avalancheが過去最高値を更新した
イーサのガス代が高いので、他のチェーンに注目が集まっています。具体的には「Solana」や「Avalanche」ですね。双方ともに「ガス代が安く、高速」というチェーンです。
とはいえ分散性の部分では、圧倒的に「イーサリアムの勝利」だと思います。未来は分かりませんが、各チェーン間の競争は、注目ですね。
(8) アクシーが「独自チェーン」を実装した
続いては「Play to Earn (=ゲームしつつ稼ぐ)」の領域です。
クリプトゲームで最も人気のある「アクシー・インフィニティ」が、独自の「取引所&チェーン」を発表しました。これは大きな動きだと思います。
チェーンが乱立する未来について
今までのクリプト業界では、下記の理論がありました。
- 理論①:イーサが支配をする
- 理論②:複数チェーンが乱立する
上記のパターンで、イーサ好きな人は「理論①」を支持して、そうじゃない人は「理論②」を考えていた感じです。
※補足:ビットコインは分野が違うので、ここでは省いています。ビットコインは「価値の保管」がメインで、イーサは「プログラムできるお金」という感じで使い道が幅広いです。
そして最近の動きを見ていると、将来的には「パターン②」になるのでは、、と個人的に思っています。
複数チェーンがシームレス(=摩擦なし)で繋がり、ユーザーとしては「果たして、自分がどのブロックチェーンを使っているか分からない」という状況です。これは良いことで、つまり「ブロックチェーンを意識しなくても、サービスを使える」ということです。
アクシーの動きを見る限りだと、未来では「複数チェーンの乱立」なのかなと思います。つまり新しいチェーンにも、大きなチャンス&伸びしろがある訳ですね。
チャプター4:NFT市場の大きな流れ
はい、という訳で、そろそろ最後です。
日本でもバズりまくりですが、NFTにも触れておきます。
(9) コインベースがNFTマーケットを発表
2021年の10月に、アメリカの大手取引所である「コインベース」が「NFTプラットフォームの発表」をしました。すると2日で「150万人以上」が「ウェイティング・リスト」に加入したようです。
現状は「NFT=OpenSeaの独占」という感じですが、2022年以降は「巨大企業の参入」が増えてくると思います。実際に「楽天」や「LINE」や「メルカリ」も動きを見せていますよね。
間違いなく巨大マーケットになりますので、動きは要注目だと思います。NFTを買ったことがない人は、まずは少額で試すのもありだと思います。
(10) セレブがBAYCを購入+担保資産の話
アメリカのコメディアン兼、有名司会者である「ジミー・ファロン氏」が、BAYCのNFTを購入しました。猿の高級NFTです。
Name my ape! Drop your suggestions below 👇@BoredApeYC #BAYC #BoredApeYachtClub #NFTs pic.twitter.com/pwFynGy9QJ
— jimmy fallon (@jimmyfallon) November 17, 2021
日本だと話題になっていませんが、これは大きなニュースだと思うんですよね。
ジミー・ファロン氏は「アメリカ司会者の収入ランニングで12位」に位置しています。日本で例えるなら「所ジョージさん」とか「東野幸治さん」くらいの位置だと思います。
これだけのセレブがBAYCを買っており、それだけNFTが「メインストリームになりつつある」ということです。
NFTが「担保資産」になる話
下記のツイートをご覧ください。
おはようドバイ🌞
— manabu.nft (@manabubannai) November 4, 2021
仮想通貨のニュースです。
🔽NFT担保ローン、1作品で1億円以上の融資額を記録 https://t.co/lSxWkGDQ4u
NFTを担保にして「借金」をできる時代ですね。僕が所有するNFTも貸し出していき、そこから僕が「資金」を得て、その資金の「運用」で稼ごうと思っています
上記のとおりで、要するに「NFTが、不動産のような扱いになりつつある」ということ。例えば僕は「CryptoPunksとBAYC」を所有していますが、将来的にはNFTを貸し出して、そこから借金をしようと思っています。
でも、多くの人は「え? 意味わからん」という感じですよね。簡単に説明すると「ゲーム内の用途」があると思います。
僕がCryptoPunksを貸し出すことで、ある人は「一時的にCryptoPunksの獲得」ができます。するとゲーム内で「特別な特典」が貰えたりするイメージです。もしくは、シンプルに「CryptoPunksのアバターを使いたい」といったニーズもあるはず。
また、更に話を深めると、最近は「NFTの分割」も出てきています。
例えば僕が「CryptoPunks」のNFTを分割して市場に放出します。すると利用者としては、分割したCryptoPunksを低価格で借りることが出来て、それを借りつつ、自分のアバターとして使う、などです。
現状だと「ちょっと、、意味わからない世界です」という感じかもですが、色々なプロジェクトが出てきていますので、気になる方はググってみてください。
※参考までに、最近では「MeebitsDAOが、$MBBTというトークン」を発行しました。これは「NFTの分割化」に近い発想だと思います。難易度は高めです。
というわけで、本日は以上です。
すこしでも参考になれば幸いです(`・ω・´)ゞ
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