民主主義の暴走により、クリプト化が加速する話【Freedom Convoy】

こんにちは、マナブです。
今回は「Freedom Convoy」を考察します。

Freedom Convoyは「カナダで起こっている大規模なデモ」です。この騒動をキッカケに「カナダ政府の暴走」が起こっており、この件について解説してみようと思います。

民主主義の暴走が起きている件

ツイートのとおり。デモ関係者の「口座凍結が可能」という状況です。これって、皆さんどう思いますか? 記事で解説しますので、是非考えてみてください。

Freedom Convoyとは【問題の本質を考えてみる】

デモが起こった原因は、下記のとおりです。

The Freedom Convoy demonstrations initially focused on Canada's vaccine requirement for truckers entering the country but soon morphed into a broad attack on COVID-19 precautions and Trudeau's government.

上記は「アメリカのCBSニュース」からの引用です。翻訳は下記です。

Freedom Convoyのデモは、当初は「カナダに入国するトラック運転手への、ワクチン摂取の義務付け」が論点でした。しかし、その後に「コロナ政策への批判」や「政権批判」にも変化していきました。

上記のとおり。つまり、元々は「ワクチン接種の義務付け=自由に反する」という抗議活動だったのですが、それが変化した訳ですね。

なお、本記事では「カナダ政権に対する意見」は書きません。僕は知識がないし、興味も薄いです。しかし、1つのことにフォーカスして記事を書きます。

本記事の論点:政府による「口座凍結」の件

ここが最大の問題だと思っており、どうでしょうか。

参加者の「銀行口座」が凍結された

冒頭のツイートを、再度引用します。下記のとおり。

カナダ政府は「緊急事態法」を発動して、デモ参加者の「銀行口座」を凍結できるようにしました。それだけじゃなく、下記をご覧ください。

翻訳すると、カナダ政府は「銀行・クレカ会社・投資会社・クラファン会社・クリプト会社・保険会社」に要請して、デモ参加者の口座を凍結しました。それだけじゃなく、間接的にデモに関わっている人に対しても、同様の措置をしました。

デモ参加者の「家族」も被害者

例えばですが、自分の旦那がトラック運転手で、そしてデモに参加していたら、たぶん家族は支援しますよね。デモ中でも食事は必要ですし、最低限の生活用品も必要なはず。こういった「資金サポート」があるからこそ、デモが継続できる訳です。しかしカナダ政府は、そこすらも潰しました。

Freeze the accounts of anyone directly or "indirectly" supporting the protests.

デモ参加者及び、関連する人のアカウントを凍結せよ。

これって、果たしてどうなんでしょう? こういった状況が起こると、もはや「デモ=常に政府が勝つ」という状況になりますよね。さらに、この先では「もっと悲惨なこと」が起こると思います。

デモ参加者の「社会復帰」に問題が起こる

今回のデモ参加者は、口座凍結の措置を受けました。つまり、これから参加者は銀行に出向き、口座凍結の解除を要請しないといけません。銀行から断られたら、別の銀行に行くしかないです。ここで、何が起こるか?

翻訳します。デモ参加者が「新規での口座開設」をしようとすると、たぶん多くの金融機関は「NO」と言うでしょう。なぜなら、わざわざリスクの高い人を受け入れたくないからです。

これは、たぶん現実的に起こりますよね。仮に銀行口座を開けたとしても、証券口座が開けなくなるかもです。基本的に証券口座は、銀行口座の開設よりもハードルが高いです。

そして、この被害が「デモを間接的に支援した人」にも及んでいる訳です。こうなると、、もはや「デモ=コスパ悪すぎて誰も行動しない」という世界になりますよね。大きな問題です。

悪循環は、加速する可能性がある

この先の未来では「デジタル通貨」が広まるはずです。各国が「CBDC = Central Bank Digital Currency」の実験をしていますよね。

基本的には「便利になる未来」なので良いと思いますが、しかし「政府の監視」が強まるはず。なぜなら、全てのお金の流れを、政府が監視できるからです。

より簡単に、デモ封圧できる未来

例えばですが、デジタル通貨が普及した国で「大きなデモ」が起こるとします。そうなった場合の政府の対応は、下記のとおりです。

  • 手順①:参加者の口座を「特定」する
  • 手順②:凍結して「利用不可」にする
  • 手順③:関連口座も全て「凍結」する

上記のとおり。これで「兵糧攻め」が完了です。仮に「ほぼ現金が使えない世界」だとしたら、デモ参加者は生活できません。その時点で「デモを辞める」という選択肢しか残りません。

さらに言うと、こういったデータは「全ての金融機関」に自動的に共有されて、その人は「危険人物」と見なされるようになります。あくまで仮の話ですが、あり得る未来だと思います。

補足:クラファンも無価値です

ちなみに、現代では「クラファン」という方法があります。今回のデモではは、GoFundMeと呼ばれるプラットフォームが使われました。

She created a GoFundMe campaign for the "Freedom Convoy" which raised millions of dollars before it was suspended by the platform.

上記はCNNニュースからの引用ですが、翻訳すると「GoFundMeでクラファンが実施されましたが、その後に支援金は凍結されました」とのこと。

これって、もはや民主主義の領域を超えていますよね。しかも、この状況が起こっているのは「カナダ」です。カナダは、自由を愛する国であるはず。とても残念です。

さらに悲惨な話:ハッキングも発生する

今回のFreedom Convoyは、かなりカオスです笑。笑ってはいけないのですが、、ある意味で「色々なものを弱点が露呈したな」と思いました。まずは「ハッキング事例」から解説します。

先ほどに「GoFundMeというクラファンが凍結された」と記載しました。このサイトから締め出されたあとに、クラファン資金は「GiveSendGo」という「別のクラファンサイト」に流れました。そこで「92,000人」の支援者を集めたのですが、その後に「サイトのハッキング」が起こりました。

デモ支援者の「個人情報」が流出する

デモに対して「250ドル」を寄付した「小さなジェラート屋のオーナー」は、数多くの嫌がらせを受けているとのこと。寄付情報が公開されたので、このような被害が起こっています。そして現在は店を閉めているみたいです。もっというと、次のような人々が被害を受けています。

It is probably worth noting all of these people, from the donors to the hacker to the press, are now getting death threats.

寄付者、ハッカー、報道関係者など、これら全ての人々が「死の脅し」を受けていることに注目すべきです。

こちらは経営者や思想家として有名な「Mike Solana氏」の記事です。こういった事態が起こると、もはや「クラファン=危険性があるので避けたい」と考えますよね。

最後に補足:口座凍結は「完全悪」じゃない

そろそろ後半に進みますが、最後に「補足」をさせてください。

問題点は「適正な手続き」です

下記は「Kraken」という「世界的に有名な仮想通貨の取引所」を運営するCEOのツイートです。

要約すると、要するに「今回の政府の行動では、適正な手続きがなかった」と批判しています。いきなり強権を発動し、銀行凍結などをしてきたので、こういった状況だと、もはや「議論する必要すら生まれない」と意見を述べています。本当にその通りですよね。

今回のケースでは、デモ参加者にも問題がありました。デモで「橋の閉鎖」をしたので、そうなると物流に問題が起きます。物流に問題が起きると、多くの市民の生活に問題が起こります。例えば「物価が上がる」とか、もしくは「必要な物資が手に入らない」とかですね。

なので、ある程度の「強権の発動」は必須だと思いますが、しかし「話し合いがゼロ」の状態で発動されると、もはや、ここに民主主義は存在しないようにも思えます。

というわけで、以上が前半パートです。後半では「クリプトの話」を進めます。

民主主義の暴走により、クリプト化が加速する話

今回のデモによって、下記のことが分かりました。

  • 政府は突然に「強権」を発動する
  • 口座凍結されると、市民は敗北する
  • デモ支援者にも、政府の制裁が及ぶ
  • 支援者の個人情報が危険に晒される
  • デジタル通貨により流れは加速する

上記のとおり。そして、シンプルな解決策があります。

クリプトの未来が加速した件

まずは、下記のツイートをご覧ください。

翻訳すると「想像よりも早く、私たちは世界金融のシンギュラリティに近づいています」と書かれています。シンギュラリティとは、技術的な「特異点」のこと。特異点とは、定義として「数式が誤作動する場所」とも言えます。つまり、今までの常識では考えられなかったことが起こりつつある訳です。

クリプトは、何を破壊するのか?

基礎的な部分ですが、下記をご覧ください。

  • インターネット = 広告革命
  • クリプト = 金融革命

上記のとおり。インターネット革命により、広告業界を「破壊する会社」が生まれました。例えばGoogleです。ネット広告の覇者ですね。その後にFacebookが生まれ、SNS広告を支配しました。

さらに言うとAmazonも、ある意味で「広告会社」です。Amazonは、週末に家に届くような「ビラ」をオンライン化しましたよね。昔の僕は、週末に「家電量販店のビラ」を見るのが好きでした。しかしAmazonが出てからは、ビラは見ていません。その代わりに、Amazonを見ます。つまり、AmazonのWebサイトが全て「ビラ=広告である」と考えることもできますね。

そしてクリプト革命に関しては、金融を破壊する訳です。なので、多くの銀行はクリプトを嫌います。自分たちの役割が失われるからです。

Freedom Convoyをクリプトで解決する

今回のデモは、クリプトでの解決ができたはずです。

  • 政府は突然に「強権」を発動する → 解決できない
  • 口座凍結されると、市民は敗北する → 解決できる
  • デモ支援者にも、政府の制裁が及ぶ → 解決できる
  • 支援者の個人情報が危険に晒される → 解決できる
  • デジタル通貨により流れは加速する → 解決できる

上記のとおり。順番にみていきます。

政府は突然に「強権」を発動する → 解決できない

ここに関しては、解決できません。今後も政府は、色々なシーンで「緊急事態宣言」を使うと思います。日本でもそうでしたよね。コロナが発生し、緊急事態宣言が発動し、多くの飲食店が潰れました。こういった問題は、今後も起こるはず。

なお、良い仕組みには条件があり、それは「その仕組みを敵に渡しても、それが問題なく稼働すること」だと思います。例えばビットコインを例にすると、ビットコインをテロリストに渡したとしても、テロリストはビットコインを破壊できません。

むしろ「ビットコインのエコシステムに貢献する」という行動をするはず。なぜなら、その方が「自分にとっての利益」が大きくなるからです。これが良い仕組みですよね。この仕組みを、政府にも適用すべきだと思っており、ここに関しては後述します。

口座凍結されると、市民は敗北する → 解決できる

ここは明確に解決できます。クリプトは「個人のウォレット」で管理できますので、それを凍結することは出来ません。デジタル通貨が主流になると、ぶっちゃけ政府は「今よりも簡単に、口座凍結ができる時代」になります。これを防ぐためにも、クリプトは必須だと思います。

デモ支援者にも、政府の制裁が及ぶ → 解決できる

ここも解決可能。ウォレットの資金は匿名で保存できますので、政府は追跡できません。プライバシーを保つことができます。

しかし現状だと、政府は簡単に「個人情報の取得」が出来てしまいます。なぜなら、クラファン運営の会社を脅せば良いからです。脅すというと聞こえが悪いですが、しかし企業としては、従わざるを得ないですからね。

支援者の個人情報が危険に晒される → 解決できる

ここも解決できます。今回のケースでは「クラファンサイトのハッキング→個人情報の流出」という流れでした。しかしクリプトなら、下記が可能です。

  • 匿名で送金できる
  • ハッキングできない

匿名送金は、例えば「イーサリアム+トルネードキャッシュ」といったサービスを使えば可能です。さらにデータはブロックチェーンで保存されますので、ハッキングできません。1つの企業がデータを保存していると、わりと高頻度でハッキングが起こります。しかしブロックチェーンは、この問題をシンプルに解決します。

デジタル通貨により流れは加速する → 解決できる

今後の世界では「デジタル通貨」が増えるはずです。最近のニュースだと、たぶん「CBDC」というワードを目にしますよね。この流れは問題ないと思いますが、しかし「政府がすべてのデータを掌握する」という状態には、問題があると思います。

例えば「日本のデジタル通貨 = 政府が発行するデジタル円のみ」という状況だと、政府の監視から逃げることができません。例えば「日本のデモ」に支援をしたら、自分の口座が凍結される可能性がある訳です。しかし、選択肢として「クリプト」があったら、どうしますか? それならクリプトを使ってデモ支援をしますよね。こうなると、口座凍結や、その他の被害を受けません。

※余談:現在の世の中では「GAFAの支配」が問題になっています。GAFAはデータを掌握しているので、ユーザーを支配できる訳です。そして「デジタル通貨」の時代が進むと、その先では「政府のGAFA化」が起こる可能性があります。デジタル通貨の流れを政府が掌握すると、政府にパワーが集まりすぎます。現状の「GAFA」の問題点が、国単位で発生する可能性があります。

伝えたいこと → 選択肢を広げる

先ほどに、下記の文章を書きました。

良い仕組みには条件があり、それは「その仕組みを敵に渡しても、それが問題なく稼働すること」だと思います。

こういった状況を再現するためにも、僕は間違いなく「クリプトという選択肢」が大切だと思っています。繰り返しですが、政府が「デジタル円の独占」をしたら、未来は不自由になるはず。日本では起こらないかもですが、政府の監視が可能になり、すると「発言の自由」も奪われます。

こんなことを書いていると、僕の頭がおかしいと思うかもです。しかし僕は過去に、中国に行ったり、あとはタイとフィリピンでデータ通信をハッキングされたり、その他にも「ここでは書きづらい経験」が多いです。このような経験から、権力の一極集中を恐れています。そのためにも「クリプトという、別の選択肢」が必要だと考えています。

良い仕組みの例で考えてみます。仮に「クリプトの選択肢」を政府に渡したところで、政府はそれを破壊できません。むしろ政府のスタンスは「どのように、クリプトを活用するか」という議論になるはず。実際に最近の日本でも、そのような流れが起こっていますよね。

クリプトは「現金決済」と同じ

僕が思うに、クリプトは「ネット世界の現金決済」です。

例えば「Freedom Convoy」のデモに「現金での寄付」をしたら、その人のプライバシーは保たれたはず。例えばコンビニに寄付箱を設置しておき、そこへ寄付する感じです。

こういった「現金のような匿名機能」をネット世界に実装するのが、クリプトだと思います。今のネット世界の「普通」は、未来から考えると「普通じゃない」です。ネット世界を「普通」にするためにも、クリプトの技術が大切だと考えます。

最後に:有識者の意見を掲載する

記事を終える前に、いくつかのツイート紹介をします。

Sam Altman氏(起業家・投資家・OpenAIのCEO)

翻訳:カナダの政策には詳しくないので言及を避けますが、とはいえ、金融システムを「武器」として使うのは、恐ろしいことです。これが日常的に起こるようになったら、酷い未来になります。

John George氏(元プロのポーカープレイヤー)

翻訳:カナダ騒動には詳しくないですが、1つ言わせてください。過去に私たちの「ビジネス用のPayPalアカウント」が凍結され、PayPal社は「その理由」すらも教えてくれませんでした。

Jesse Powell氏(Kraken取引所のCEO)

翻訳:私たちはユーザーの資金を守れません。政府から要請されたら、その資金を凍結します。なので資金を取引所から取り出してください。

※補足:取引所のCEOがこういった発言をするのは、素晴らしいですよね。自分のビジネスにはマイナスになりますが、ユーザー視点から考えた素晴らしい発信だと思います。

Balaji Srinivasan氏(投資家- 元CoinbaseのCTO)

翻訳:カナダは「インドの民主主義には欠点がある」と言いますが、カナダ政府は「中国のような強権」を発動して、国民を封じている。

というわけで、記事は以上です。皆さんは、どのように考えますか?

僕の考えは、記事に書いたとおりです。未来を良くする為にも、かつ権力の一極集中を避けるためにも、クリプトという選択肢が大切だと思います。そうじゃないと、デジタル世界の発展につれて、民主主義や自由が失われていきます。

是非、記事のURLをツイートしつつ、意見を書いてみてください。僕は読んでみたいです。よろしくお願いします。

参考文献のまとめ


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