【仮想通貨】DeFiを理解するための基礎ガイド【完全初心者でもOK】

こんにちは、マナブです。
今回は「DeFi (ディファイ)」について解説します。

この記事で解決する疑問について

  • DeFiってなに? どこが凄いの?
  • 危なくないの? ハッキング対策は?
  • どういったプロジェクトがあるの?
  • 上記について、1つ1つ解説していきます。

僕は2020年から「DeFi運用」を始めており、最初は「DeFiの難しさ」に驚きました。自分が何をしているのか理解できず、適当に資金運用していた感じです。

とはいえ、それじゃあ危険なので、徐々に学習しました。

手を動かしつつ学び、そしてDeFiの世界を知るにつれて「大きな感動」を受けました。DeFiには「世界平等」の精神があり、間違いなく「世界を良い方向に進めるテクノロジー」だと思います。

世の中では「DeFi = お金が稼げる」といった認識もありますが、メリットは金銭面だけじゃありません。DeFiの世界を、これから案内していきます。

※注意点:本記事では「仮想通貨」のことを「クリプト」と記載します。仮想通貨という呼び方は正確じゃないので、シンプルに「クリプト」と記載します。

※補足:僕の知識は完璧じゃないので、間違いなど見つけましたら、ガシガシとご指摘くださいませ🙇

DeFiの「革新性」とは【5つのポイント】

まず始めに「DeFiの定義」にも触れておきます。

  • DeFi = Decentralized Finance(分散型の金融)

上記のとおり。とはいえ「分散型の金融」と聞いても、意味わからんですよね。ここを理解するために、下記の5つを学んでいきます。

  • ポイント①:中央管理者がいない
  • ポイント②:完全に平等な世界
  • ポイント③:既存金融のアプデ
  • ポイント④:透明性+分散性
  • ポイント⑤:コンポーザビリティ

上記を1つ1つ理解することで、DeFiの凄さが伝わるはず。というわけで、さっそく見ていきましょう。

ポイント①:中央管理者がいない

まずDeFiの凄い点は「中央管理者が不在」ということです。

下記は「Uniswap」という「仮想通貨の取引所のサービス」なのですが、サービスのトップページがこちらです。

defi-guide2

カッコいい感じのデザインですよね。では、このサービスは、誰が運営していると思いますか? 結論は「管理者は、居ません」です。

なぜ、管理者がいないのか?

イメージとしては「自動販売機」と思っていただけたらOKです。100円くらいを入れると、たぶんコーラを買えますよね。これと同じです。

Uniswapの中には「スマートコントラクト」というプログラムコードがあり、例えば「ビットコインを1枚」ほど入れてみると、その後に「10枚のイーサリアム」が出てきたりします。

Uniswapに開発チームは居ますが、サービス自体は「オープンソース」となっており、要するに「誰でも、開発に参加可能」という体制です。これを読んでいる皆さん全員が、誰でも開発に参加できます。コードも「無料公開」されています。

ポイント②:完全に平等な世界

続いてDeFiの凄いところは、完全に「平等である」ということです。

例えば「資産運用をしたい」と思ったら、日本なら銀行に行くことで、金融商品など買えますよね。もしくはオンラインの証券口座を開くことで、株式など購入できます。しかし、、これは世界レベルでみると「珍しいこと」とも言えます。

アンバンクト (unbanked) の世界とは

僕は新卒でフィリピンに就職しており、この「アンバンクト」の世界が身近でした。アンバンクトとは要するに「銀行を持っていない人 or 持てない人」です。

僕が新卒で最初にやった仕事は、給料の「手渡し」なんですよね。フィリピン人は、銀行口座を持っていない人が多いです。住所がない人もいます。なので給料の銀行送金が難しく、1人1人に対して、手渡しをした感じです。ちょい面倒でした。

アンバンクトは、大きな問題

言うまでもなくですが、アンバンクトは大きな問題です。というのも、せっかく地球で生まれて、頑張って勉強をしても、多くの人には「機会が閉ざされている」ということです。

例えばフィリピンの貧困地帯などで生まれてしまったら、たぶん銀行口座は開けないでしょう。仮に開けたとしても、海外の金融商品(例:日本株やアメリカ株)などは買えないはず。こういった状況は、格差を拡大します。

DeFiなら、機会が開かれている

しかしDeFiだと、誰にでも扉が開いています。

DeFiには、投資する際の「KYC」がありません。KYCとは「Know Your Customer」で、要するに「コンプライアンス確認」です。その人が「怪しい人」ではないかを、銀行などが調査することを意味します。ただDeFiには「KYC」がないので、つまり誰でも使えます。

NFTを買ったことがある人なら分かるはず。OpenSeaでは会員登録がなかったですよね? あれと同じです。自分の「クリプトの財布」を繋ぐだけで、すぐに投資を開始できます。

※補足①:KYCなしでの投資は「危険」という声もあると思います。ここに関しては、今アメリカで議論が進んでします。近い将来では、適切に規制が進んでいくことを願っています。とはいえ、DeFiを通し、金融面での「平等性」は高まっていくと思います。

※補足②:DeFiを使った色々な投資手法は、記事後半で解説します。しかしリスクも高いので、そこも踏まえて解説していきます。

ポイント③:既存金融のアプデ

続いて「ポイント③」ですが、これが「既存金融のアプデ」です。

現状の金融業界では、イノベーションが進んでいません。これだけインターネットが発達しているのに、いまだに「紙の書類やハンコ」を求められたりもしますよね。

また、例えば起業するとなると、法人口座を開けない、、といった状況もあります。基本的には開けるのですが、業種によっては詳細に調査され、すべて紙やPDFベースでの確認なので、めちゃくちゃ時間がかかります。※海外起業だと、さらに恐ろしいほどに面倒になります。僕は4回くらい経験済み。

ITの世界は「3〜6ヶ月単位」で市場が変化するのに、法人口座を作っていたら、開設までに「6ヶ月もかかった」ということもあり得ます。

こういった状況を回避するために、銀行口座を開設済みである企業が、外資から買収されたりもしています。銀行開設などに時間がかかるので、企業ごと買収してしまう訳ですね。

こういった状況は、多くのビジネスマンが理解しているはずです。なので、適切な形での「金融業界アプデ」は必須かなと思います。

ポイント④:透明性+分散性

続いては「DeFiの透明性+分散型」を解説します。ここに関しては、要するに「ブロックチェーンの話」ですね。例えばですが、下記をご覧ください。

上記は「BitMart」という取引所が「ハッキングされた時の様子」です。英語なので意味不明かもですが、リンクを辿っていくと、犯人の財布に到達できます。

具体的には「こちらの財布」が犯人だと言われています。別にクリックしてもウイルスなどありませんので、興味ある方はどうぞ。

世界中の財布を、覗ける

こういった感じで、ブロックチェーンは世界に公開されています。

誰かがハッキングをしたら、その様子は「すべてブロックチェーン上で、可視化」されます。かつ、ブロックチェーンの履歴は「世界中のコンピューターが監視している」という状況なので、つまり「透明性+分散型」が高いです。誰の財布でも覗けますので、僕は「投資家の財布」とかを覗きつつ、資産運用を学んだりしています。

なお、先ほどのハッカーに関しては、盗んだクリプトを「トルネードキャッシュ」というサービスで資金洗浄しつつ、現在は逃走中です。トルネードキャッシュは「プライバシー保護のためのサービス」だったりしますが、悪用されることもあります。

ポイント⑤:コンポーザビリティ

最後に「コンポーザビリティ」ですが、実は「ここが一番重要」だったりします。すこし分かりづらい部分なので、あえて最後の解説にしました。

コンポーザビリティの日本語訳とは

コンポーザビリティは、日本語訳すると「構成可能性」となります。

かなり分かりづらいですが、要するに「レゴブロックのように組み立てたり、取り外したりできる」ということです。ここが「DeFiでの、最大の革新性」でもあります。

DeFiの世界は「コピペだらけ」です

先ほどに「Uniswap」というサービスを紹介しつつ、同時に「コードは無料公開されているよ」という話をしました。聞く人によっては、ここで驚いたはず。というのも、コードを公開してしまったら、それはコピーできますからね。

とはいえ、、DeFiの世界では「それでOK」です。色々なプロジェクトが「オープンソース」としてコードを公開しつつ開発していき、お互いに真似しつつ、お互いのサービスを組み合わせつつ、それで「DeFi経済圏」を作っています。

詳しくは後半で書きますが、例えば「Compound」という「お金の貸し借りサービス」があるのですが、このCompoundは「InstaDApp」というサービスと繋がっていたりします。

英語が多くてヤヤコシイですが、InstaDAppは「レバレッジのサービス」です。つまり「InstaDApp」を使うことで、レバレッジを掛けつつ「Compoundからの借金」ができます。そんなこと、、誰がやるんだ、、と思うかもですが、ここには理由があります。これも後述しますので、いったんは「そうか、、DeFiは、色々と自由に組み合わせが出来るのね」と理解しておいてください。

はい、というわけで、以上が5つのポイントです。

なお、今回は「DeFiの基礎」を一気に解説したいので、もう少し、お付き合いください。続いては「DeFiのマーケット規模」について解説します。

DeFiには「10兆円」のお金があります

DeFiには「TVL」という概念があります。これは「Total Value Locked 」という言葉で、翻訳すると「ロックされた価値の合計」です。

例えば先ほどに「DeFiは、自動販売機ですよ」という話をしました。

しかし自動販売機を作るには、まずは「自販機の中のコーラや緑茶」といった「在庫」が必要ですよね。これをDeFiの世界に置き換えると、それが「ビットコインやイーサリアム」になります。

コーラが3本入っていたら、その自動販売機のTVLは「300円」くらいです。ビットコインが3枚ほど入っていたら、その自動販売機のTVLは「500万円 × 3枚 = 1,500万円」といった感じです。

技術的な解説もしておくと、要するに「イーサリアムなどのブロックチェーンで”スマートコントラクト”を実装し、そこにお金をロックしている」という状況です。スマートコントラクトが、つまり「自販機の機能」ということです。ここに10兆円が入っています。

DeFiの自動販売機には「10兆円」がある

10兆円のTVLは、、かなり大きいです。

イメージとしては、モロッコのGDPと同じくらいです。もしくは「ギリシャのGDPの半分くらい」でもあります。そこまで、、イメージ沸かないですかね。なお、このあたりの規模感を頭で理解することも大切なので、下記に数字をまとめておきます。

  • アメリカのGDP:約2,000兆円
  • 中国のGDP:約1,400兆円
  • 日本のGDP:約500兆円
  • クリプトの市場規模:200〜300兆円
  • ギリシャのGDP:20兆円
  • モロッコのGDP:12兆円
  • DeFiのTVL (ロック金額):10兆円

上記のとおりです。なお、わかりやすさの為に「1ドル = 100円」で計算しています。2021年時点でのデータです。

とはいえ、DeFiのTVLは参考にならない

スイマセン。説明したあとに、こんな書き方をするのは申し訳ないですが、しかしDeFiのTVLには問題があります。

というのも、先ほどに「InstaDApp」という「レバレッジ系のサービス」を紹介しましたよね。DeFiの世界では、わりと多くの人が、お金を借りたり、貸したり、レバレッジを掛けたりしています。

僕も当事者でして、DeFiにて借金をしています。これは悪い借金じゃないので、後ほどに解説します。要するに言いたいことは、DeFiのTVLは「めちゃくちゃ重複していますよ」ということです。

レバレッジを掛けたら資金量が増えますが、ここは正確にカウントされていないはずです。なので「TVL」という数字を見る際には、あくまで「参考程度」が良いと思います。とはいえ、参考になる指標だと思うので紹介しました。

申し訳ありません!後半は来週にお届けまします🙇‍♂️

上記のとおりですが、残りは「次回の記事で解説しようと思います。内容としては、下記のとおりです。

次回の記事紹介するプロジェクトのリスト

  • その①:Maker(メーカー)
  • その②:Compound(コンパウンド)
  • その③:Uniswap(ユニスワップ)
  • その④:Curve(カーブ)
  • その⑤:Balancer(バランサー)
  • その⑥:Aave(アーベ)
  • その⑦:yearn(ヤーン)
  • その⑧:InstaDApp(インスタ ダップ)

上記です。ここを抑えたら、間違いなく「DeFiに、かなり詳しい人」になれます。しかし、このまま続けてしまうと、記事ボリュームが大きくなりすぎると判断しました。

無理ないペースで、継続的に、マラソンのように学ぶことが大切なので、いったんは「一呼吸」を置きつつ、次回に解説できましたらと思います。

更新情報:2021年12月14日

後半の解説記事を公開しました。下記より、ご覧くださいませ。
»有名な「DeFiプロジェクト」を8つ紹介します【初心者にも優しい解説】


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