「日経平均10万円」時代が来る【急激にインフレ化する日本での生き方】

最初に下記を読んでください。

10年後に私たちは、吉野家の並盛の牛丼を1杯470円程度で食べられるのでしょうか?

私は、同じ品質のものを10年後に食べるためには最低でも1杯1000円は支払う必要があり、場合によっては1500円程度になっている可能性もあるだろうと思っています。

先にご説明したように、現在アメリカで吉野家の牛丼価格はすでに1500円ほどになっているのです。10年後、日本で1500円程度になっていても、まったくおかしくはありません。

普通に納得したらOKです。そうじゃないなら問題ありかも。

僕はタイで「急激なインフレ」を経験しました。1990年生まれなので、日本でインフレを経験していません。しかし海外に住んでいたことで、完全に実感。これが日本でも起こるはず。

さらに本書から引用しつつ、コメントします。

今後は、競争力があって自社の商品・サービスの値上げを実施でき、それによって給与など従業員の待遇を改善できる企業だけが生き残って成長していくことになるでしょう。一方、競争力がなく値上げができず、従業員の待遇を改善できない企業は、働き手を集めることが難しくなって市場から退出せざるを得ないでしょう。

給料を引き上げられない会社が倒れ、給料を引き上げられる会社が生き残る

日本での働き口も減るので、海外に出る必要性も増えるはず。日本人が「海外に出稼ぎする時代」も近いですね。

最近、経営者と話す中で話題になるのが「これからは給料に差をつけることが経営の選択肢になる」という話です。優秀な人材、手放したくない人材にはインフレを上回る給料の引き上げを行う一方、評価が低い人材は給料を据え置くだけで、労働基準法を遵守しながら実質的な賃下げをすることが可能になります。

現在フリーランス世界では「格差」があります。 優秀な人はお金を持っており、そうじゃない人は厳しい世界。 こういった格差が、会社員の世界にも広がる未来だと思いました。

インフレ下では、投資をする人としない人の間で格差が広がることが明らかです。だからこそ、「株を買ってよかった」「インフレはたいへんだけれど、株式投資が助けになった」と喜んでもらえるようにすることが大事だということです。 その面では、2024年に新しいNISAがスタートしたことも重要なポイントです。

日本政府はインフレを見越して新しいNISAを始めました。このような動きに気付けない人は、今後はかなり厳しそうです。

「私はこれまでファンドマネージャーとして、「足で稼ぐ運用」で長期的な「成長企業の発掘」をすることを続けてきました。実は、この部分は「100年先を見る投資」においても変わりません。特に、今はあまり知られていない「種」を見つけるという点では、「足で「稼ぐ」ことが欠かせないからです。

これは本当に納得しました。ネット上にある情報の価値が下がるので、足を使ったり、もしくは人間の感情に目を向けることが大切。

現在の株式投資において「プロが何を見ているのか」をひと言で言い切るとすれば、それは「企業の実際の業績が、コンセンサス予想(企業分析のプロであるアナリストたちの予想の平均)を上回るか下回るか」です。

僕は近いうちにトークンを発行するので参考になった。要するに「どのような企業がコンセンサス予想されているか?」を考えて、そして「自分が予想される側に立つ必要がある」と思いました。

話を進めまして、ここまでは日本にとって暗い話題が多かったけど、本書ではポジティブな言及も多くあります。特に僕が「今後の日本は明るいのかも...?」と思ったのが下記です。

新しいトップの年齢表

  • トヨタ自動車:53歳
  • ソニーグループ:58歳
  • オリンパス:55歳

上場企業のトップで世代交替が起こっています。ここは素晴らしい状況だと思いました。以上。その他の引用は下記に貼っておきます。

インフレ下では「格差」が拡大する。インフレでは、株式や不動産などの資産が値上がりしやすいので、これらの資産を持っている人にとってはインフレが有利に働きます。逆に厳しいのは現金で、ただ置いておけば価値がどんどん目減りします。つまりデフレからインフレに転換するということは、「株式や不動産を持っている富裕層に恩恵がある」ということです。

今、日本の資産全体のうち、富裕層の上位1%が保有する割合は20%強です。「上位1%が2割も持っているのか、格差社会だな」と思うかもしれませんが、世界の中ではこの割合は低いほうで、米国では富裕層上位1%が国内資産全体の40%以上を支配しています。

なぜこれまでの日本では富裕層の資産保有割合が高まらなかったのかと言うと、ここ30年間は株や不動産があまり上昇しなかったからです。これからインフレが始まれば、日本でも貧富の差が拡大していくことになるでしょう。そして、株や不動産を持っていない人、「資産はあるけれど現預金だけ」という人は、インフレのもと、現預金の価値の目減りで大きなダメージを受けるはずです。

たとえばチャットGPTにブルームバーグのプラグインが入れば、その情報を活用した企業業績の予測もおそらく軽々とこなすでしょう。予測の精度も短期間のうちにみるみる上がっていくはずです。私は、いずれ生成AIがありとあらゆるデータを瞬時に収集して分析し、特定の会社の業績が上がるか下がるかを高精度に予測するようになるだろうと考えています。

少なくとも1年程度の短期的な予測で勝負する株式投資についていえば、今後は徐々に生成AIが人間に取って代わる場面が増えてくるでしょう。個人投資家がインターネット上の情報に基づく短期的な株式投資で勝つのは、かなり難しくなるのではないでしょうか。

» 「日経平均10万円」時代が来る!(藤野英人)

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