【読書ログ】今日、誰のために生きる【諦める時間が来ることの幸せ】

書店で目に止まり、購入しました。サクッと読めます。良本です。

特に刺さった部分は下記です。

あきらめる時間が来ることの幸せって、わかるかな?

日没になって、薄明かりがついていたとしても、もう真っ暗だよね。だから、すべての作業をあきらめないといけない。ショーゲンは、あきらめるという言葉を、マイナスに捉えていない?でもこの村では、プラスなんだよ。あきらめる時間が来るということは、今から真の休息の時間になるということだからね

最近の僕は「諦めること」を辞めていました。常に考えて、思考が「ここじゃない場所」にあった。これからは、もっと諦めつつ、そして「今」を楽しもうと思いました。

さらに「感謝の力」も言及されていた。とても大切だと思う。ちょっと長いけど、該当部分を全て引用します。

2015年、僕はアフリカから日本に帰ってきました。ペンキ画家として初めての仕事は、北海道にある「ノースサファリサッポロ」という動物園からいただきました。

園内にある80メートルの壁に、ライブペイントで描くという仕事です。近くにあったホームセンターでペンキを買って描いたんですが、描き終えてから見てみると驚きました!まさにアフリカを思わせるような、明るい生命力にあふれていたのです。突き抜けるような鮮やかな空色に僕は感激しました。

ペンキの缶を見ると、「日本ペイント株式会社」と書いてあります。その時、カンビリさんから、画家としてやっていくために言われたことを思い出しました。「大切なのは、感謝の気持ちを伝えること」「日本ペイント株式会社」をインターネットで調べると、東京の品川に本社があるとわかりました。僕は北海道から羽田に戻ると、空港からそのまま本社へ突撃訪問しました。

受付には電話があり、人事部やマーケティング部など各部署に繋がる内線ボタンがあります。僕はまず、マーケティング部に電話をしました。「感謝の気持ちを伝えに来たのですが、お会いすることはできますか」感謝の気持ちを伝えに来たと言って、嫌がる人はいない──というカンビリさんの言葉通り、会社の人に会うことができました。

そしてその人に、「こんなに明るい空色を作れるのは、明るい未来を作っていける会社だと思ったので、一緒に仕事がしたいです」と言うと、その後、なんとスポンサー契約を結んでくれることになったのです。140年以上も歴史があり、アジアで1位、世界で4位のペンキ会社が初めてスポンサー契約を結んだのが、なんと無名のペンキ画家の僕でした。

以上です。他のハイライトも下記に貼っておきます。

» 今日、誰のために生きる? (著:ひすいこたろう)

僕のハイライト

「ご飯が食べられることに、幸せを感じられるか、ただいまと言ったら、おかえりと言ってくれる人がいるか、抱きしめられたら、温かいと感じられる心があるか。この3つがあなたの中にあるんだったら、村においで」これは、ブンジュ村に伝わる「幸せの3か条」だそうです。

「この世の中からお金というものがなくなったとしたら、あなたは生きていける人間ですか?」

「人と話す時は、その人を抱きしめるようにして話すんだよ」

「ショーゲン、いい作品は、心に余裕がないとできないよ」

「ショーゲン、どうやったら画家としてやっていけると思う?」ある日、カンビリさんが聞いてきました。「どうしたらいいんですか?」と僕が聞くと、「大切なのは、感謝の気持ちを伝えることだ」と言うんです。絵が上手になることでもなく、絵を売る方法を考えることでもなく、感謝の気持ちを伝えること?それが画家としてやっていける方法って、どういうこと?「考えてみて。『感謝の気持ちを伝えに来ました』と言われて、『いや、来ないでください』って言う人はいないでしょ。感謝の気持ちを伝えられたら、みんな嬉しいんだよ」

カンビリさんは、さらに熱く語りました。「感謝の気持ちを伝えたいって思う時の心は、どういう状態だと思う?心に余裕がある時なんだ。心に余裕がないと、誰も感謝を伝えたいなんて、思えないよね」

僕は村長から「ショーゲンは作業の会話が多いね」と言われたことがありました。「明日どこに行く?」「何を食べる?」「何をする?」こういう会話は、作業の会話なんだそうです。その対極にあるのが「心の会話」。ブンジュ村の人は、「それを食べてどう思った?」「心はどう変わった?」「どう感じた?」という心の会話をしています。その人の本質を引き出す会話をしているんです。これは、目の前の人と一瞬一瞬を分かち合う、心からのコミュニケーションであり、目の前の人を大事にしているということ。

ハーバード大学の調査では、あなたが幸せにあふれて生きていると、それだけであなたが日々接している家族や友人の「幸せを感じる可能性」が15%も高まることがわかっています。あなたが幸せにゴキゲンでいることが、最高の社会貢献になるんです。

人気作家の森沢明夫さんが、魅力的な主人公の作り方を教えてくれました。「登場人物には2つの武器を持たせる。長所という武器と、もう1つは短所という武器」短所もその人物らしさを引き立てる武器になるんです。「長所」×「短所」=「魅力」

西洋人は虫の音を、ノイズ(雑音)を処理する右脳の音楽脳(意味あるものとしては受け取らない脳)で処理するのに対し、日本人は虫の音を左脳の言語脳で、会話のような「声」として受けとめる、と実験で明らかになっています。日本人の脳は、虫や動物の鳴き声、波、風、小川のせせらぎなどを、ノイズではなく「言語」として捉えることがわかったわけです。

» 今日、誰のために生きる? (著:ひすいこたろう)

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