海の向こうで戦争が始まる:圧巻な世界観。衝撃な結末

本の概要

37年前の作品だが、書く前に、わたしは3つのことを決めていた。1:「限りなく透明に近いブルー」とはまったく違う内容のものを書く。2:それは「寓話」となる。3:「前衛的で売れない」小説を書く。その3つはだいたい達成された。だが、「海の向こうの」戦争は、37年前の「想像」と違って、今や現実となってしまった。

読んでみて思ったこと

いやー、この本は凄い。
読了後に、すぐにレビューを書いています。

何が凄いかというと、まずは下記です。

37年前の作品だが、書く前に、わたしは3つのことを決めていた。1:「限りなく透明に近いブルー」とはまったく違う内容のものを書く。2:それは「寓話」となる。3:「前衛的で売れない」小説を書く。その3つはだいたい達成された。だが、「海の向こうの」戦争は、37年前の「想像」と違って、今や現実となってしまった。

上記は「本書の紹介文」ですが、なんというか「え?」という感じですよね。不思議な空気感が出ており、これは本書の中でも健在です。

内容については書きません。読む方が良いと思います。ただグロテスクな表現が多いので、苦手な人は要注意。

あと余談として、著者の村上龍氏は「海外小説」を読んでいますよね。というのも、最近は「書くことについて」という本を読んでいたのですが、この本の著者は「スティーヴン・キング氏」です。ベストセラー作家です。

文章術について書いており、端的にいうと「削れ、シンプルにしろ」という内容です。村上龍氏の文体からは、こういった空気を感じます。特に接続詞が、ほぼありません。

レビューと呼べるか謎ですが、以上です。
世界観に引き込まれてしまい、2日ほどで読み切りました。

僕のハイライト

今、お前らがやっているようなこと、酒を飲み女と寝て博打で金をかせぎ、車に乗って音楽会に行き、フランス料理を食べて映画を見て外国の田舎で本を読む、そういう昔話をしている、お前達は同じ毎日を繰り返しそういうじいさんになるんだ、日曜日の公園で微笑むために生きている

死ぬということはそんなに大したことではないんだ、ちょっとヤクを打ちすぎて動けなくなることがあるだろう? あれと大して変りはない

» 海の向こうで戦争が始まる(著:村上 龍)

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