2022年の「仮想通貨トレンド」を追いかける為に必要な知識【前編】

こんにちは、マナブです。
本日は下記のテーマで解説します。

今回のテーマ

2022年の「仮想通貨トレンド」を追いかける為に必要な知識

記事の目次としては、下記のとおりです。

  • 1.Web3の基礎理解
  • 2.スケーリング技術
  • 3.最近のDeFiの流れ
  • 4.NFTへの基礎理解
  • 5.DAOの成長と問題

上記のとおりで、解説していきます。

頭の中で「イメージが広がるように」文章化しましたので、ぜひ楽しみつつ、理解しつつ、読み進めて頂けたら嬉しいです。

1.Web3の基礎理解

まず確実に抑えるべき知識は、Web3ですね。

Web3について学べるツイート

上記のとおり。英語なので翻訳すると、下記です。

  • Web1 → 読むだけ( = 情報サイトを見る)
  • Web2 → 読む+発信( = SNSで自ら発信する)
  • Web3 → 読む+発信+所有( = 個人がデータを持つ)

上記のとおり。なお「個人がデータを持つ」の部分に関して、現状のインターネットの問題点をセットにして、深堀りします。

現在のネットの問題点とは

結論は「GAFAによる支配が進みすぎたこと」だと思います。GAFA系のサービスは便利ですが、もはや競争を阻害しています。

今から検索サービスを作ってもGoogleに勝てないですし、今からSNSを作っても、Facebookやインスタに勝てないはず。

というのも、現状のネット世界では「データの保存場所=GAFA系の企業のデータベースだから」であり、ここが問題です。なぜか? 次の項で深掘りします。

Kindle本は所有できない話

わかりやすい例として、Kindle本があると思います。皆さんは、Kindle本を買っていますか? 僕は読書が好きなので、たぶん500冊くらいは持っています。

しかし、こういったデジタルデータは、個人では所有できないんですよね。アマゾンの規約では「利用者は、Kindle本の”利用権”を持っている」と記載されています。

つまり、皆さんはKindle本を所有していません。読む”権利”だけを持っています。

せっかく本を買ったのに、中古販売も出来ないし、Amazonアカウントが消えてしまったら全ての本を失うとかって、なんか変じゃないですかね? なぜ、所有権がないのか?

※補足:Kindle本の例え話は「イケハヤさんのラジオ」から学びました。Web3関連の発信も多いラジオなので、参考までに紹介しておきます。

なぜ、Kindle本の所有権がないのか?

Kindle本に限らずですが、例えば「Twitterのフォロワー」とかも同じですね。

Twitterアカウントが消えたら、すべて消えます。YouTubeのチャンネル登録者も同じです。インスタのフォロワーも同じです。フォロワー数だったりのデータは、すべて企業が所有しています。その理由は、とてもシンプルです。

結論:企業が競争で勝ち、株価を上げるため

言うまでもなくですが、GAFA系の企業は強いです。株価も上がりまくり、資金力もあり、優秀な人材も多い。そして、こういった企業は、さらに競争力を高めるための工夫をしています。それが「ユーザーにデータを渡さないこと」です。

Twitter社が「フォロワー数のデータ」を利用者に渡してしまうと、もしかしたら「利用者の流出」に繋がります。要するに「なんかTwitterに飽きてきたし、フォロワーデータとセットで、別のSNSに移動するか」という感じです。ここを防ぐために、データの所有権が「企業側」にある訳ですね。

Web3は、大きな変化を起こす

Web3に関して、話を進めます。海外のTwitterだと、すでに大きな話題になっています。

上記は「アメリカの政治家のツイート」ですが、これ信じられますか? ツイートの時期は「2021年12月9日」です。日本の政治家からは、こんな発言は生まれないはず。

というか、日本の政治家はWeb3とか知らなそうですよね。それはさておき、海外では議論が生まれており、徐々に規制も進んでいます。

Web3は、ネットをインフラを開放する

Web3が進むことで、個人がデータを所有する時代になります。そして、ネットサービスの「オープンソース化 (=1つの企業が独占しない)」が進み、健全な競争環境が生まれるはずです。

例えばですが、個人が「フォロワー数のデータ」を所有する時代になったら、SNSの乗り換えが簡単になりますよね。そしたら、SNSサービスを開発する企業も増えるはず。

僕自身も作りたいと思っています。内容は「平和版のTwitter」です。攻撃的な人が排除され、健全な議論ができる場所を作りたいです。

飲食店も、かなり改善するはず

ちょっと分野が変わりますが、たぶん「飲食店」にもメリットが大きいです。現状のレストランは、Uber Eatsとかで消耗してますよね。手数料が高すぎて、利益をがっつり削られているはず。

しかし「Web3」が浸透したら、取引は「P2P (ピア・ツー・ピア)」になります。つまり「個人個人での、お金のやり取り」です。

オフラインの飲食店を想像したらOKです。お客さんが来て、手渡しでお金を渡されますよね。この状況がネット世界でも起こるので、手数料は激減します。つまり飲食店の利益率は、かなり改善するはずです。

しかし現状だと、ネット決算システムが大手に依存しているので、だから巨大な手数料を取られています。しかし、、もうビットコインで良くないですか? イーサリアムで良くないですか? その方が、小さな飲食店を救えますし、健全なマーケットが育つと思います。

銀行の利便性は、低下した

ここ最近の時代では、銀行の利便性が低下しました。コロナが発生したことにより、デジタル決済が普及しました。つまり下記です。

  • → 銀行があると、札束の保存に便利だった
  • → 銀行システムが使いづらい。LINE Payで良くないか?

上記のとおり。もしかしたら若い人だと、銀行口座の「存在意義」が理解できないかもですよね。バイト代の振り込みが「LINE Pay」とかになったら、もはや銀行は不要じゃないですかね?

そして最近は「みずほ銀行」のシステムエラーも続いていますし、、時代の変化が起こり、銀行の価値が急激に低下していると思います。

というわけで、以上が「既存のネットの問題点」と「Web3」に関する話です。このあたりを理解しておくと、仮想通貨トレンドを学ぶ際に参考になるはず。

なお、あまり時間が取れない人は、小さなニュースを追いかけるのではなく、大きな視点で流れを見るほうが良いと思います。僕当サイトでは、大きな視点から発信していこうと思っています。

2.スケーリング技術

続いては「スケーリング (=拡張性)」の話です。すこし難易度が高くなりますが、クリプト世界を理解するには、完全に必須な知識です。

なぜ、スケーリングが重要なのか

実際にイーサリアムを触った方なら分かると思いますが、、とにかく手数料が高いです。僕は先日に「イーサリアム上での資金移動」をしていたのですが、たぶん合計で「10万円」くらいは手数料を使っています。

ヤバいですよね。
僕は国際送金もよく使いますが、それ以上に手数料が高いです。

なぜ、こういった状況になっているかというと、原因は「ニーズが高すぎるから」です。NFTなどが流行り、あとは「DeFi(=イーサリアム上での資金移動)」の領域も伸びました。しかしイーサリアムのキャパシティは昔から変わっていないので、つまり「送金詰まり」が起こっている訳ですね。

そして、世の中にはお金持ちの人もいますので、そういった方は「高い手数料」でも払います。なので、少額を運用したい人からすると、もはや「イーサリアム=高すぎて無理ゲー」という状況になっています。

スケーリング技術は、3種類ある

というわけで、イーサリアムのスケーリング問題は、ずっと議論されていることです。最近は方向性も固まりつつあり、それが下記です。

  • 方法①:サイドチェーン
  • 方法②:ロールアップ
  • 方法③:シャーディング

上記のとおりです。こういった方法を駆使することで、イーサリアムの拡張性が高まり、あとは速度も高まり、そして手数料が下がると言われています。なお、3つの方法を深堀りする前に、全般的な情報を書いておきます。

スケーリング技術の要点とは

それは「ブロックチェーンに含める情報を、減らすこと」です。

ビットコインやイーサリアムは、ブロックチェーン技術をベースに作られています。ブロックチェーンとは、その名のとおりで「連続したブロック」です。そのブロックの中には情報が入っており、かつセキュリティが守られています。

スケーリング技術においては、基本的には「どのデータなら、ブロックから出しちゃっても大丈夫かな?」といった考え方がベースになっています。ブロック内のデータ量が減れば、処理速度も高まりますよね。以上が前提知識なので、さらに深堀りして解説していきます。

方法①:サイドチェーン

結論は「ブロックチェーンの横に、別のブロックチェーンを並べること」です。2本のブロックチェーンにしたら、そりゃ速度が上がりますよね。

例えば有名な例だと「Liquid」というビットコインのプロジェクトがあります。ビットコインの横にサイドチェーンを繋ぎ、そこでビットコインの送金をします。

すると、普通にビットコインを送るよりも高速で送れて、かつ手数料も下がります。最高ですよね。こうったテクノロジーが増えてきています。

サイドチェーンの問題点とは

しかし、全ての技術には「良い点と悪い点」があります。サイドチェーンの問題点は、セキュリティの低下です。ビットコインの横にサイドチェーンを繋いだときに、じゃあ「サイドチェーンのセキュリティは、誰が保証するのか?」という問題です。

例えば僕が「マナブチェーン」を作ります。これを使うと、ビットコインを高速で送金できます。マナブチェーンを利用するには、一旦は僕にビットコインを預けてください。

こう言ったら、皆さんはどうしますか? 僕のフォロワーの方は使ってくれるかもですが、世界には広まらないですよね。なので、全てのサイドチェーンには「セキュリティの問題」が発生します。

※余談:なお、、もしかしたらですが、僕は「サイドチェーンの信頼担保に、銀行が動くこともあるかな」と思っています。言うまでもなく大半の銀行は信頼されていますので、ブロックチェーンの技術の中間に入ることで、近未来で「大きな価値」を生む可能性もあるのでは、、とも思ったりします。

方法②:ロールアップ

続いては「ロールアップ」です。ここが「2022年に、最も注目すべき技術かな」と思っています。それでは、見ていきましょう。

まず、ロールアップを翻訳すると、それは「巻き上げる」です。つまり「ブロックチェーンから一部のデータを巻き上げて、その後に外側で処理をして、処理が完了したら、また戻す」といったイメージです。ブロックチェーンの内部だと重たいので、いったん外に出す感じですね。

サイドチェーンとの違いとは

結論は「ブロックチェーンを出入りするときに、検証があるか、ないか」です。ざっくりの比較としては、下記のとおり。

  • サイドチェーン → 別チェーンにデータを移動するときに、特に検証されない。お金を持っていけば、ガンガン移動できるイメージ
  • ロールアップ → 別チェーンにデータ移動する際に、その都度で検証される。お金を持っていっても、それが不正利用なら移動できない

例えばですが、先ほどに「マナブチェーン」という話をしました。マナブが運営するサイドチェーンで、僕は怠け者です。なので、僕のもとにコインを持ってくれば、ガンガン移動します。1つ1つの検証なんて、面倒ですからね。

しかし、その一方で「ロールアップ」だと、コインを出し入れする際に、必ず「検証」が実施されます。より具体的に記載すると「トランザクションが、レイヤー1にポストされる」という表現になります。

要するに「チェーンの外側でガチャガチャと動かしつつも、そこで実行したデータは”レイヤー1(=イーサリアムなどに信頼できるチェーンのこと)”で検証されますので、セキュリティ面でも安心ですよ」ということです。

とはいえ、、実際のところは謎だと思います。そもそも、ロールアップ技術が出てきたのは最近ですし、まだまだ歴史が浅いです。

海外情報を含めて調査すると、基本的には「ロールアップ=レイヤー1のセキュリティが保たれる」と記載されていますが、実際にはセキュリティは下がるはずです。このあたりについて詳しくは「L2BEAT」というサイトをどうぞ。

また、ロールアップには「Optimisticロールアップ」と「ZKロールアップ」があるのですが、ここについて詳しくは「Immutable Xの紹介記事」をどうぞ。

方法③:シャーディング

一番最後が「シャーディング」です。シャーディングとは「データベースの負荷分散」に関する言葉で、下記の画像が分かりやすいです。

2022-trend-part1-2

上記をみると、下側に「4つのボックス」がありますよね。その1つ1つが「新しいブロックチェーンである」というイメージです。

このようにデータを分割することで、データの「並列処理」ができます。なので速度が上がる感じです。別のイメージ画像も出すと、下記のとおり。

2022-trend-part1-3

上記の感じで、イーサリアムを起点に「新しいブロックチェーン」が伸びてくるイメージです。公式によると、まずは「64本」のチェーンになるみたいです。

なお、技術的には「64本を超すことも可能」だと、イーサリアム創設者のヴィタリック氏が話しています。とはいえ、拡大しすぎると「また新規での、セキュリティ問題が生まれる可能性」があるみたいなので、現状は「64本を目指す」というロードマップにしているとのことです。

シャーディングの時期は、だいぶ先?

なお、シャーディングの実装時期は未定です。以前までは「2021年中」と言われていましたが、現状は進捗が遅れていると思います。目指す場所の難易度が高いので、仕方なしですね。

とはいえ、最近のイーサリアムでは、先ほどに紹介した「ロールアップ技術」が増えてきているので、シャーディングが実装されるまでは、基本的には「ロールアップ技術の全盛期になるのでは」と思います。

という訳で、以上がシャーディング技術の話です。

なお、ここまで書いてみて気付いたのですが、すでに6,000文字くらいでした。このまま続けると1万文字を超えるので、一旦は終了にしようと思います。来週の記事では、下記を解説します。

  • 最近のDeFiの流れ
  • NFTへの基礎理解
  • DAOの成長と問題

というわけで以上です。しかし、少し余談を書きます。最近に僕は「Mastering Ethereum」という書籍を読みました。リンク先から、無料で読めます。

こちは「イーサリアムの元CTO」であり、現在は「ポルカドットの創設者」である「ギャビン・ウッド氏」が書いています。技術的な側面において、最もイーサリアムを理解している人だと思います。

英語なので難しそうに思えるかもですが、翻訳ツールの「DeepL」で翻訳したら問題なしです。エンジニア向けの部分は読み飛ばしてOKだと思うので、気になる方は、手にとってみるのもありです。宿題的な感じで、読んでみてくださいませ。

というわけで、今回は以上です。 ここまで読んで頂きまして、ありがとうございます😌


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